こんにちは、ぐまです。
今回は、おすすめの【ミステリー・イヤミス・ホラー】書籍を
ジャンル別に12冊紹介したいと思います。
すべて、私が実際に読んだ本の中から厳選しています!
最後に、特に好きなベスト3も紹介します。
Contents
ホラー編
夜市(著者:恒川光太郎)
恒川光太郎さんのデビュー作であり、
第12回日本ホラー小説大賞の大賞を受賞した作品です。
ホラー小説大賞ということで、ゾッとするような怖さと思いきや、
ファンタジー色が強いので、怖い話が苦手な方でも読めると思います。
奇妙で懐かしい雰囲気が好きな方はぜひ!
あらすじ
妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。
小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。
野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。
そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた――。
奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!
魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
(Amazon商品紹介より)
玩具修理者(著者:小林泰三)
第2回日本ホラー小説大賞の短編賞を受賞した作品です。
少しグロテスクな描写もあり、最初から最後までずっと不気味な雰囲気が漂っています。
個人的に、最後のオチがとても好きです。
2002年に田中麗奈さん主演で映画化されていたり、舞台化もされていたりと、
これからも年月問わず注目される作品だと思います。
あらすじ
玩具修理者は何でも直してくれる。
独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。
壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。
ある日、私は弟を過って死なせてしまう。
親に知られぬうちにどうにかしなければ。
私は弟を玩具修理者の所へ持って行く……。
現実なのか妄想なのか。生きているのか死んでいるのか――
その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。
(Amazon商品紹介より)
かげろう日記(著者:吉村達也)
殺された昔の恋人の日記を主人公と一緒に読んでいくのですが、
ページをめくる度にドキドキして楽しかったです。
展開が気になり、最後まで一気に読んでしまいました。
読みやすい文体なので、小説が苦手な方にもおすすめです。
あらすじ
人は、いったい何のために日記を書くのだろうか?
大学時代の恋人・内藤茜を捨てた町田輝樹のもとに、差出人不明のノートが郵送されてきた。
表紙には茜の筆跡で『かげろう日記』。
だが茜は、輝樹にふられた十ヵ月後に、不幸な事件で死んでいる。
日記は生前の彼女が、やがてくる悲劇的運命も知らず、忘れられぬ輝樹への思いを綿々と書き綴ったものだった。
それを読みはじめた輝樹は、日記が死の日に近づくにつれ、茜の存在を体感する恐怖に襲われていく。
(Amazon商品紹介より)
イヤミス・奇妙な物語編
むらさきのスカートの女(今村夏子)
第161回芥川賞を受賞した作品です。
大きな事件や大どんでん返しがあるわけではないのですが、
始終続く不気味さがとても面白く、最後までぶっ通しで読みました。
そんなに長くないので、気軽にさくっと読めると思います。
あらすじ
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で働きだすように誘導し……。
『こちらあみ子』『あひる』『星の子』『父と私の桜尾通り商店街』と、唯一無二の視点で描かれる世界観によって、作品を発表するごとに熱狂的な読者が増え続けている著者の最新作。
(Amazon商品紹介より)
だから見るなといったのに
(著者:恩田陸、芦沢央、海猫沢めろん、織守きょうや、
小林泰三、澤村伊智、前川知大、北村薫、さやか)
「恐怖」をテーマにした、著名作家たちのアンソロジーです。
短編集で気軽に読めるので、
「ホラーや不気味な話が読みたいけど、どれを読めばいいか分からない!」
「どの作家さんが自分に合うか分からない」
といった方にとてもおすすめです。
私は、恩田陸さんの『あまりりす』が土俗ホラー的で、
ゾクゾクして好きでした。
あらすじ
色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。
でも、もはや手遅れ。
あなたはもとの世界には二度と戻れない。
恐怖へ誘うのは、親切な顔をした隣人、奇妙な思い出を語り出す友人、おぞましい秘密を隠した恋人、身の毛もよだつ告白を始める旅の道連れ、そして、自分自身……。
背筋が凍りつく怪談から、不思議と魅惑に満ちた奇譚まで。
作家たちそれぞれの個性が妖しく溶け合った、戦慄のアンソロジー。
(Amazon商品紹介より)
許されようとは思いません(著者:芦沢 央)
『イヤミス』と呼ばれる、5つの短編集です。
どれもちょっとしたミスや、思い込み、ボタンの掛け違いが原因で起こる、
後味が悪いミステリーですが、それがクセになってしまいます…。
表題作の「許されようとは思いません」は、唯一イヤミスではありません。
最初はじわっと怖く、最後は心が少し軽くなる、不思議な短編集です。
あらすじ
「これでおまえも一人前だな」入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。
上司にも褒められ、誇らしい気持ちに。
だが売上伝票を見返して全身が強張る。
本来の注文の11倍もの誤受注をしていた―。
躍進中の子役とその祖母、凄惨な運命を作品に刻む画家、姉の逮捕に混乱する主婦、祖母の納骨のため寒村を訪れた青年。
人の心に潜む闇を巧緻なミステリーに昇華させた5編。
(「BOOK」データベースより)
ミステリー編
火車(宮部みゆき)
宮部みゆきさんの“最高傑作”と呼ばれる作品です。
山本周五郎賞や週刊文春ミステリーベスト10第1位にも選ばれています。
『カード破産』『自己破産』と聞くと、自分とは全く関係のない、遠いもののように思えますが、
この作品を読んでからは、身近に起こってもおかしくないものだと認識するようになりました。
長編にはなりますが、キャッシュレス、クレジットカードが必要不可欠となっている今、多くの方に読んで欲しいと思います。
「彼女の身に起こったことは、ちょっと風向きが変われば、
あなたや私の身にも起こり得ることだった」
あらすじ
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。
自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―
なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか?
謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
(「BOOK」データベースより)
ジャッジメント(著者:小林由香)
目には目を、歯には歯を。
まさにハンムラビ法典が現代の日本で認められたら…?というようなお話です。
大切な人が殺されたら、犯人に自分が復讐する。
同じやり方で。
最初は「いいやんこの法律!」と思っていましたが、
読み進めていくと、遺族の犯人へ刑を執行する葛藤、亡くなった家族への想い、刑を実行した後の虚しさ。
遺族それぞれに色んなストーリーがあり、読みながらずっと考えさせられる作品でした。
あらすじ
大切な人を殺された者は言う。「復讐してやりたい」と。
凶悪な事件が起きると人は言う。
「同じ目にあわせてやりたい」と。
犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。
目には目を歯には歯を―。
この法律は果たして被害者とその家族を救えるのだろうか!?
第33回小説推理新人賞受賞。
大型新人が世に問う、衝撃のデビュー作!!
(「BOOK」データベースより)
少女(著者:湊かなえ)
とある少女2人が、人の死ぬ瞬間を見たいという動機で、
それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く、ミステリー小説です。
少女の遺書から始まるこの作品。
読者は、どちらの少女が自殺したのかを考えながら読み進めることになるのですが……
さすが、湊かなえさん。
見事な伏線回収と落とし方でした!
全てがハマった時の気持ち良さ、ぜひ味わってみてください。
あらすじ
親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。
自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。
ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く―死の瞬間に立ち合うために。
高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
(「BOOK」データベースより)
個人的に好きなベスト3
①犯罪小説集(著者:吉田修一)
『悪人』、『怒り』などでおなじみ、吉田修一さんの作品です。
この「犯罪小説集」は、5作品がまとめられた短編集になります。
全て、日本で実際に起きた事件をモデルにしています。
「こんな事件があったのか…」と読了後、実際の事件を調べてしまうほど、
どれも衝撃的なストーリーでした。
その中の『青田Y字路』、『万屋善次郎』という2つの作品を組み合わせた
映画・『楽園』が2019年10月18日(金)から公開されます。
あらすじ
田園に続く一本道が分かれるY字路で、1人の少女が消息を絶った。
犯人は不明のまま10年の時が過ぎ、少女の祖父の五郎や直前まで一緒にいた紡は罪悪感を抱えたままだった。
だが、当初から疑われていた無職の男・豪士の存在が関係者たちを徐々に狂わせていく…。
(「青田Y字路」)
痴情、ギャンブル、過疎の閉鎖空間、豪奢な生活…幸せな生活を願う人々が陥穽にはまった瞬間の叫びとは?
人間の真実を炙り出す小説集。
(「BOOK」データベースより)
②罪の声(著者:塩田武士)
実際に起きた『グリコ・森永事件』をモチーフしたサスペンス小説です。
犯人はフィクションですが、
「これが真相なのでは?」と思ってしまうほどのリアリティ。
各事件の発生日時、犯人による脅迫状・挑戦状、事件報道は極力史実通りに再現されており、
リアルタイムで事件を追っている気分になり、読んでいるこちらまで緊張する作品でした。
小説が売れないこの時代に、発売半年で15万部突破。
構想15年、まさに著者の命が宿っているような物語です。
2020年には、小栗旬さんと星野源さん主演で映画化もされます。
ぜひ多くの方に読んで頂きたい作品です。
あらすじ
「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、本屋大賞第3位。
圧倒的な取材と着想で、昭和最大の未解決事件を描いた傑作長編小説。
「これは、自分の声だ」――
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品からカセットテープとノートを見つける。
テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。
それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
(Amazon商品紹介より)
③らんちう(著者:赤松利市)
最初に読みだした時点では、「普通のミステリーっぽいなぁ」と思っていましたが、
だんだん「あれ…?」とひっかかるところが多くなり、
ラストは完全に騙されました。
ただの殺人事件ではない、
とだけお伝えします。
徐々に真相が分かっていく過程がかなり面白く、
最初から最後まで飽きることなく楽しめました。
容疑者や関係者の供述を軸に展開していくので、堅苦しくなく、とても読みやすかったです。
普段、小説を読まない方にもおすすめです!
あらすじ
「犯人はここにいる全員です」――リゾート旅館の総支配人が惨殺され、従業員6人が自首した。
だが、彼らの供述には「あやふやな殺意」しかなく、なぜ被害者が殺されたのかわからない。
経営再建を担うキモデブ総支配人、完全違法な長時間労働、自己啓発セミナー、従業員が慕う妖艶な美人女将……
容疑者達の供述からは予想外の事実が浮かび上がってきた。
第一回大藪春彦新人賞を受賞した奇才が放つ衝撃の犯罪小説!
(Amazon商品紹介より)
以上、ぐまでした!