こんにちは、ぐまです。
今回は、私が実際に読んで面白かった、『元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法』という本を紹介したいと思います。
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【あなたも洗脳される!?】マインドコントロールの方法を徹底解明!
Contents
こんな人におすすめ!『元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法』
①FBIはどんなことを考えて人と接しているか興味ある方
(スパイの勧誘方法、犯人に自白させる方法など)
②親子、社内、恋人、友人など、対人関係に悩みを持っている方
- 初対面の人と早く仲良くなりたい
- 好感を持ってもらいたい
- 信頼してもらいたい
- 良好な関係を築きたい
私は、ノンフィクションや犯罪心理が好きなので、完全にタイトルに惹かれて読んでみたのですが、堅苦しい話や難しい用語は一切なく、サクッと読むことができました。
タイトルの「心を支配する」という表現に、「FBIだし、“洗脳”とか怖いやり方をしているのかな」と思ったのですが、読んでみると、
「心を支配する方法」とは「好きになってもらい、信頼されること」だと感じました。
どれも、何気ない日常で使える心理テクニックがたくさんあり、FBI時代の話など、興味深い話があったのでいくつか紹介します。
元FBI捜査官・著者のプロフィール
著者のジャック・シェーファーは元FBI特別捜査官。
FBIでは15年間、スパイ防止活動とテロ対策の指揮をとり、7年間行動分析官として人間の行動を分析してきました。
シェーファー氏は、『アメリカと敵対関係にある国の人間ですら、アメリカ側のスパイに寝返らせるテクニック』を編み出し、
相手の本心を見抜き、自らの好感を獲得し、信頼される術を本書で披露しています。
FBI捜査官時代の話
とあるスパイの話
◆とあるスパイ(名をXとしましょう)が機密文書を所持していた罪で逮捕されました。
シェーファー氏は、FBI特別捜査官として、Xの取り調べをすることに。
初めての取り調べ時に、Xは「何があっても、一切話すつもりはない」と断言。
そこでシェーファー氏は、彼の正面に腰を下ろし、新聞を読み始めたのです。
そして、一言も発することなく部屋を出ました。
シェーファー氏は、 翌日から数週間、この行為をし続けました。
ついに、Xは「なぜ自分に会いにくるのか」と問いました。
シェーファー氏は、「あなたと話がしたいからです」と答えました。
そして、いつものように新聞を読み始めました。
翌日、Xは「なぜ毎日ここへきて、新聞を読むのか」と尋ねました。
シェーファー氏は、「あなたと話がしたいからです」と答えました。
そして、また新聞を読み始めました。
少し経って、Xの方から「あなたと話がしたい。しかし、スパイ活動については一切話さない」と言ってきました。
シェーファー氏は了承し、「スパイ活動について話す気になったら教えて下さい」と言って、Xとスパイ活動以外の様々な話をしました。
しかし、ある日、Xが、
「これまでしてきたことを話す覚悟ができた」とスパイ活動について詳しく話し始めたのです。
「Xが正直に話したのは、強制されたからではなく、
私のことを好きになり、『友人』と見なすようになったからだ」とシェーファー氏は語っています。
『初頭効果』で自白
皆さんは、『初頭効果』という言葉を知っているでしょうか?
「最初に受けた印象が後の印象にも影響を及ぼす現象」のことなのですが、超簡単に言えば…
あなたに初対面の人物、AさんとBさんがいます。
友人から「Aさんはすごく良い人だよ」と聞いてからAさんに会うと
「好印象」を抱きやすく、
「Bさんはあまり良くない人だよ」と聞いてからBさんに会うと
「悪印象」を抱きやすい。
つまり、第一印象が重要だということですね。
シェーファー氏は、よくこの『初頭効果』を利用し、容疑者の自白をうながしていました。
◆とある容疑者の取り調べ
取調室に、シェーファー氏と同僚、そして容疑者の3人がいました。
同僚がわざと席を外し、シェーファー氏と容疑者が2人きりになりました。
シェーファー氏は容疑者に
「彼(同僚)がこの取り調べの担当になって、君は幸運だ。
彼は正直で公平な男だからな」
「公平になれるのは理由がある。
彼には特別な能力があってね。
いわば『ウソ発見器』。
なぜか相手がウソをつくとすぐにわかる」
と言い、戻ってきた同僚と共に取り調べを始めました。
すると、最初は否認していた容疑者でしたが、同僚に疑いの目を向けられると、自供を始めたそうです。
そんな簡単に自白させられるの?と信じられませんが(笑)
確かに、第一印象って仲良くなるまではそのまま思い込んでしまいますよね。
家族や友人にも使える!「顔を立てるテクニック」
◆とあるフライトでのトラブル
FBIの捜査官だったシェーファー氏は、飛行機などで「トラブルを解決してください」と頼まれることが何度かあったそうだ。
あるフライトで、シェーファー氏はトラブルに遭いました。
自分の席で離陸を待っていると、CAから
「酔っ払いが通路をうろうろ歩いていて危険な為、その酔っ払いを飛行機から降ろして欲しい」と言われたのです。
酔っ払いは、CAの忠告をまるで聞いていませんでした。
シェーファー氏は酔っ払いに、FBI捜査官だと名乗り、他の乗客に聞こえないように小声で
「あなたには2つの選択肢がある。」と語りかけました。
「1つ目は、自分で歩いて飛行機から降り、威厳を保つ。
2つ目は、ここで私に逮捕され、手錠をかけられ、留置場に連れていかれる。
留置場から出るには保釈金を払わねばならないし、裁判では懲役判決を受けることになります。
さて、選ぶのはあなたです。自分で選んでください」
酔っ払いはすぐに「降りる」と言いました。
この話からでも分かるように、相手に「選択肢」を与えるのは、とても重要なことだと言えます。
相手に「この状況をコントロールしているのは自分だ」と思いこませ、「自分には運命を自由に選ぶ権利がある」と思わせたのです。
だから、酔っ払いは自分で降りる選択をしたのです。
実はこれ、親子や友人にも使えるテクニックなのです!
例えば、あなたが子どもをランチに連れていこうとしています。
あなたは、手頃なバーガーショップに連れていきたいと考えています。
なので、子どもに高いお店に行きたいと言って欲しくないですよね。
そこで、「マクドナルドかモスバーガー、どっちがいい?」と尋ねます。
こうすることで子どもは、「自分がこの状況をコントロールしている」と勘違いします。
本当は、あなたがファストフード店を決めたのですが。
基本編◆日常で使えるテクニック
次は、日常で使えるしぐさや会話のテクニックをご紹介します。
初対面で使える!3つの「好意シグナル」
①眉をさっと上げて目を見開く
眉をすばやく上げて、目を見開く動きのことです。
そうすると、「私は怪しい者ではありません」というメッセージを送ることができます。
②頭を傾ける
頭を傾けると、頭を真っ直ぐにしているよりも、信頼のおける魅力的な人だと思われやすいのです。
③「笑顔」を見せる
人は笑うと、“脳内麻薬”とも呼ばれる『エンドルフィン』という脳内物質が分泌され、笑った本人がまず、良い気分になります。
笑いかけられた相手も微笑み返すとまた、良い気分になります。
この3つを織り交ぜることによって、
初対面でも相手に「好意」を持ってもらうことが可能なのです。
ただ、どれもやりすぎると不自然なので、ほどほどにしておきましょう!
アイコンタクトは1秒以下に
アイコンタクトも「好意シグナル」と併用して使うことができます。
しかし、注意してもらいたいのが、アイコンタクトを送る場合は、
一瞬さっと目を合わせる程度がよいでしょう。
人は1秒より長く見つめられると、「敵意シグナル」と受け止め、身構えてしまいます。
私も、人と目が合うと真顔でめちゃくちゃ見つめてくる友人がいたのですが、確かに怖かったです…。
長く見つめると、「好意」よりも「不信感」を与えてしまうようです。
アイコンタクトをする場合は、少し微笑みながら、一瞬目を合わす程度にしましょう。
初対面の人と仲良くなりたいなら『ミラーリング』
『ミラーリング』とは、言葉を使わず、相手と親しくなりたい時に使うテクニックです。
相手のしぐさや行動を鏡のようにマネをすると、親近感を持たせたり、好感を抱かせることができます。
相手が腕組みをしていたら、自分も腕組みをする。
相手が足を組んで座っていたら、自分もする足を組んで座る。
など、難しいテクニックはいらないので、日常に取り入れやすいと思います!
会社編
お世辞にならない「お世辞」
「人を褒める時になぜか“お世辞っぽく”なってしまう…」
そんな方はいないでしょうか。
私はそうです。
本気でそう思っているのに、お世辞っぽくなってしまって、意識するとますますそう感じてしまう悪循環…。
また、上司に「お世辞を言わなきゃいけない時」ってありますよね。
思っていなくても、言わなければいけません。
そんな時に、どうしても嘘っぽい反応になってしまう方。
本に解決の糸口が書かれていました!
それがこちら!
友人Aさん「ここ最近疲れてが溜まってて…」
あなた「へぇ、仕事が大変だったの?」
Aさん「そう。大きなプロジェクトがあって、ずっと残業続きだったの…」
あなた「大きなプロジェクトを成功させるには、そんなに頑張らないといけなかったんだね」
Aさん「うん。このプロジェクトの為にめちゃくちゃ頑張ったんだ。自分で言うのもなんだけど、いい仕事ができたと思う」
そうです。
自分でしゃべれば「お世辞」にならないのです!
会社で使える!『返報性の原理』
何かをしてあげたり、何かものをもらったりすると、相手に「返さなきゃ!」という思いを持ちますよね。
それを『返報性の原理』といいます。
スーパーや百貨店の試食なんかも、この原理が使われています。
例えば、あなたが会社の同僚に、(小さなことでもいいので)何かしてあげたとします。
そして、お礼を言ってもらった時に、「どういたしまして」と言うのではなく、
「お互いさまだよ」と言った方が良いのです。
「お互いさま」という言葉が相手の返報性を刺激して、同僚が、あなたが何か困っていたら「助けてあげよう!」と意欲を持ってくれるのです。
会社でどんな企画も通す「魔法の言葉」
企画や意見を通すのってなかなか難しいですよね。
しかし、どんな企画も通しやすくする「魔法の言葉」があるのです!
(例)あなたは、とある製品のコストを抑える製法を考えつきました。
それを上司に、「今までよりコストがかからない方法を思いつきました!コレです!」と断言するよりも、
「お忙しいところすみません。
わが社にもっと利益をもたらす製法を考えたのですが、アドバイスを頂けませんか」と伝えるのです。
多忙な上司に時間を割いてもらう態度を示せば、「上司は自分より上の存在だ」ということを伝えられます。
さらに、「アドバイスを頂きたい」という言葉には、いくつかのポイントが隠されています。
①上司を巻き込む。
上司は、まるでこの新しい製法に自分が関わっているかのような気分になります。
②否定する表現がない。
上の言い方だと、「前の製法はコストがかかる」という悪印象を受けますが、
下の言い方だと、「新しい製法」だと認識され、意見を受け入れやすくなります。
③上司が「自分を中心に世界が回っている」という幻想をもちやすくなる
以上のポイントにより、上司は
「自分がアドバイスを出して、関わってしまった以上、何とかこの企画を通さなければ」とメンツを保つためにも、協力してくれるはずです。
ただ、少し口出ししただけで手柄を横取りする人もいるので、使う相手は見定めましょう!
家族編
「禁止命令」は衝動を高める!
世の中のお父さん、お母さんにぜひ伝えたい!
子どもに「○○をしてはいけません!」と禁じると、子どもはよりいっそうそのことがしたくなってしまいます。
私は子どもの頃、「TVゲーム禁止」「漫画禁止」だったのですが、友達の家に遊びに行くと、「TVゲームしまくり」「漫画読みまくり」でした。
禁止されたらやりたくなるのが、子ども心というものです。
シェーファー氏も、娘の話を本の中でしていました。
◆娘がティーンエイジャーだった頃、ある時、家に一人の男性を連れてきました。
その男性は、見える範囲の肌の大半をタトゥーでおおわれており、頭頂部を10センチ以上、ジェルで固めて立たせていました。
シェーファー氏はショックを受けました。
翌日、娘から「彼のことどう思う?」と問いかけられ、「二度と会うな」と言いたかったシェーファー氏でしたが、禁じればますますあの男を想ってしまうと考え、
「私とお母さんは、おまえが正しい判断をくだせるように育ててきた。
だからおまえの判断を信用する。
あの青年と交際するのが自分の人生にとっていいことだと思うなら、おまえの決断を尊重する」
と伝えました。
その後、二度とその男性と会うことはありませんでした。
それから10年経ち、娘は26歳になりました。
娘は「あの時、パパとママを怒らせようとして、わざとあの男の子を連れてきたの」と言い出しました。
しかし、おまえの判断を信用すると言われ、後ろめたさを感じたと言います。
シェーファー氏の策略は見事成功し、安心したとのこと。
家族にも!お店で「プラスアルファのサービス」を受ける
人は、思いやりを持ってくれる人には好感を持ちます。
承認欲求が満たされ、信頼関係を深く築くことができます。
これは、どんな関係性の人にも使えるテクニックなのですが、
まず、レストランやショップの店員さんに、「忙しそうですね」「大変ですね」と声をかけてみましょう。
そうすると、店員さんは自分に思いやりを持ってくれたあなたに「プラスアルファのサービス」をしてくれるはずです。
さらに、「1日中立ちっぱなしで疲れますよね」と言えば、ぐんと接客態度も良くなると思います。
私もカフェで働いていたことがあるので、これはめちゃくちゃわかります!
優しい言葉をかけてもらえると、「この人に笑顔で帰ってもらいたい」と思いますし、自然と心からの接客ができるようになりました。
このテクニックは、子どもを持つ親世代の方も必見です。
特に思春期の子どもは、あまり自分から親に話しかけませんし、一緒に行動するのも嫌がります。
かといって問い詰めたりすると、余計に拒否反応を起こします。
もし、子どもが何か悩んでいそうだったら、
「元気なさそうだね」「悩み事がありそうだね」と共感の言葉をかけてあげましょう。
悩みを話してくれるかもしれません。
曖昧な返事であれば、もう少し共感を示す言葉を足せば、詳しい話が聞けるかもしれません。
ぶっきらぼうな返事であっても、「自分のことを気にかけてもらっている」と子どもに伝わります。
思春期であっても、ほとんどの子どもは、「親に悩み事を聞いてもらいたい」と思っています。
思いやりの共感の言葉は、悩み事を親に言える“きっかけ”となります。
ぜひ、お子さんに伝えてみてください。
恋愛編
うなずく頻度で「相手をコントロール」
彼女や奥さんに、「ちょっと、私の話ちゃんと聞いてる!?」と言われてしまう方、結構いるのではないでしょうか。
「あなたの話を熱心に聞いています」というメッセージを送りたいなら、「うなずく」ことです。
「当たり前でしょ!やってるよ!」と思われるかもしれませんが、
実は、うなずく頻度で、相手の話すテンポを変えることができるのです。
1回普通にうなずけば、「そのまま話してください」
2回連続でうなずけば、「テンポを上げて話してください」というメッセージを送ることができます。
頻繁にうなずき続けると、相手の話の調子を狂わせることになるので良くありません。
しかし、適切に使えば、一本調子でうなずくよりも、
「しっかり自分の話を聞いてくれているんだな」と相手に誠意が伝わるはずです。
真実を聞き出す『第三者話法』
私がこの本を読んでいて、中でも一番「面白いなぁ~」と思ったものが、
この『第三者話法』です。
人は自分自身のことをあまり話したり、物事をどう思っているか、本心をさらけ出しません。
ところが、他人のことについてならば、ついつい本心を漏らしてしまう傾向があるのです!
例えば、彼氏や旦那さんが「浮気」についてどう思っているか知りたいと思うなら…
ストレートに「浮気についてどう思う?」と質問して、「浮気いいよね~、浮気したいよ~」とたとえ思っていても、実際に言う人はいませんよね。
言い方を変えて、
「友達のミキがね、『彼氏が浮気してるらしい』って言ってきたんだ。どう思う?」と尋ねてみましょう。
他人という『第三者』に意見するだけなので、相手は思わず本音を漏らします。
「浮気はダメだよ。俺は絶対に浮気なんてしないね」という答えなら大丈夫ですが、
「浮気する奴も結構いるよ」
「男なんだからしょうがないよ」
「欲求が満たされなかったら、浮気に走っちゃうんじゃない?」
という答えが返ってきたら要注意。
こう答えたから100%浮気をする!とは限りませんが、
相手が「浮気」をどう思っているか本心は分かってしまうのです。
内向型こそインターネットを使おう!
私もそうなのですが、内向的な人は、初対面の人と話したり、大勢の輪に加わるのが苦手です。
ところが、SNSではそのプレッシャーから解放されます。
外向型から邪魔されず、自由に表現でき、自分のペースでいることができます。
実際に会った時と違って、相手の言葉に即座に反応しなければならないこともありません。
じっくり考えて、自分の意見を言うことができます。
そして、現実よりもネットの方が、相手との共通点も見つけやすいのです。
リアルで会ったことはないけれど、ネットで趣味を通じて仲良くなった人がいるというのも、珍しい話ではありませんよね。
どんなにマニアックな趣味を持っていたって、ネットを見れば必ず仲間はいるのです。
現実で、同じ趣味や感性を持っている人を見つけようとして、どこに探しに行けばいいのでしょうか。
どんなに待っていても、現れませんよね。
ネットでは、同じように考えている人が無数にいます。
そのネットを使わない手はないのです!
こんなテクニックも…
この記事で紹介したテクニック以外にも、
- 抵抗勢力が多いプレゼンで味方を増やす方
- 覆面捜査官がバレる時
- 人を良い気分にさせる声のかけ方
- 喜ばれるプレゼントの選び方
- なぜ関係が悪化してしまうのか
などなど!
まだまだエピソードやテクニックが盛りだくさんなので、ぜひ読んでみてください。
とってもおすすめです!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
以上、ぐまでした。